2009年4月24日金曜日

お寺の会計の話

朝 月参り2件


昼から休み


毎月24日は平日ならあまり忙しくなくて良い。たまにはこういう日がないと、お坊さんもストレスがたまってしまって精神衛生上よくないです。といっても、まとまった時間がとれる機会だからこそ、今のうちにやっておかないといけないこともあります。


その一つが会計処理。お寺の収入と支出をきっちり帳簿につけておく作業です。母がやってた頃は手書きノートに書き込んでは電卓を叩いて・・・の繰り返しで、ずいぶん大変だったとのこと。僕が担当するようになってからはIT化して、パソコンで管理することにしました。こういう管理業務はできるだけ無駄を省いた方がいいですね。仕事や生活の上では必ずしも無駄がダメであるとは限りませんが、原理原則を理解した大人が無駄な管理作業をし続けるのは時間の浪費です。


さてその会計。そもそもお寺は非営利法人である宗教法人格を有していますので、納税処理のための会計ではありません。ではなぜ必要なのかというと、お寺と家計の会計を明確に分離するために必要だからなのです。けっこう皆さん勘違いされるのですが、お坊さんだって税金を払っています。住職を世帯主とする家計の所得税、住民税です。寺の収入、つまり檀家さんからいただくお布施には税金がかかりませんが、お坊さんはお寺からいただく給料について税金を払うのです。「坊主は税金払っていない(のでけしからん)」というのはウソなんですよ。


ただし、支出については厳格に処理しなければなりません。具体的に書くと、例えば日々の家族の食事代などをお寺の会計から支出するわけにはいきません。お寺の業務や維持には関係がない項目だからです。でも、本堂を掃除するための機械だとかストーブだとかは、寺を維持するために必要な道具ですから、これらはお寺の会計から処理することになります。こうやってきっちりと分けておかないと、5年に1度ぐらいある税務調査で指摘されて追徴課税を受けてしまうわけです。


お寺はこうやって管理されていくのです。



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